【発表日/発信元】
2025年12月8日
国土交通省物流・自動車局安全政策課
【概要】
事業用自動車総合安全プランでは、事故削減に向けた全体目標に加え、各業態の特性に応じた個別目標を設定しているが、現状では多くの項目において目標達成が困難な状況にある。この要因を把握するため、事故惹起事業者に対するヒアリングを実施し、事故発生の背景要因を整理するとともに、次期プラン検討に資する基礎的な分析を行った。
【飲酒運転の発生状況および要因分析】
飲酒運転事故11事例を対象として集計および分析が行われた。対象となった事故はいずれもトラックが関与するものであり、事業者規模は100台以下の小規模事業者が11事例であった。主な定量的結果として、点呼の所要時間は、時間をかけない事業者では約1分、時間をかける事業者では約5分程度であった。点呼方法については、対面点呼が基本である一方、中間点呼や状況に応じて電話点呼のみを実施している事業者が確認された。
飲酒運転事故に関する教育頻度は、少なくとも年2回以上実施されており、半数以上の事業者では年4回以上の教育が行われていた。飲酒習慣の確認については、スクリーニング検査ではなく口頭による確認が多く、全事例において飲酒習慣自体は把握されていた。飲酒習慣に関する虚偽報告は2事例で確認され、虚偽報告がなかった事例は9事例であった。また、精神的な要因があったとされる事例は4事例であった。
あわせて実施された4M分析では、運転者要因として運転後や業務終了後の飲酒、睡眠不足、アルコール依存症の疑い、精神的状態に関する指摘が整理されている。ハード要因では、電話点呼においてアルコールチェックが自己申告となる点が挙げられた。外的要因としては、高速道路SAにおける大型車駐車枠の不足や宿泊施設周辺での飲酒機会の存在が整理されている。マネジメント要因としては、飲酒運転防止教育の実施状況、マニュアルの未活用、アルコールチェックの未実施、運行管理上の管理状況に関する事項が整理されている。
【出典】
令和7年度第二回自動車運送事業安全対策検討会 資料
https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001972010.pdf